命を育て、繋いでいく。東北から全国へ夢を届けるアニマルトレーナーの仕事

命を育て、繋いでいく。東北から全国へ
夢を届けるアニマルトレーナーの仕事

藤井愛美 さん Manami Fuji

藤井愛美 さん
Manami Fuji

藤井愛美 さん Manami Fuji

アニマルトレーナー

職業:飼育員、アニマルトレーナー。福島県二本松市の「野生の王国 東北サファリパーク」勤務。動物の世話をしながら、アシカやペンギンなど海洋動物のショーを中心に担当している。

2017年冬、とある赤ちゃんペンギンがツイッターで大きな話題を呼びました。福島県二本松市にある東北サファリパークの「出川さん」です。
モフモフとした毛並みやつぶらな瞳、飼育員の背中に登って遊ぶ愛らしい姿ーー。その様子に「かわいい!」「会いに行きたい!」といった声が多く寄せられ、その反響は同市内だけでなく全国へ広がりました。この出川さんブームによって来場者数も増加。ニュースなどにも取り上げられました。

そんな注目の施設で働く飼育員/アニマルトレーナーの藤井さんに、仕事のやりがいや作業で使う手袋についての思いをうかがいました。

約200種の動物たちと、笑顔いっぱいのショーがお出迎え

--- 東北サファリパークはどんなところですか?

温泉のほど近くにある東北サファリパークは、ライオンやトラ、ゾウなど、約200種・1,100頭の動物を間近で見ることができる施設です。「タレントの出川哲朗さんのように愛されてほしい」という思いから名付けられた赤ちゃんペンギンの「出川さん」をはじめ、同じくペンギンの「櫻井さん」やホワイトライオンの「ひふみくん」といったたくさんの動物たちがお客様をお迎えします。
私はそんなパークの一角で、ペンギン、アシカ、アザラシ、オットセイのお世話に加え、彼らとショーをおこなうチームで働いています。

約200種の動物たちと、笑顔いっぱいのショーがお出迎え

--- アニマルトレーナーの仕事を始めたきっかけは何でしょうか?

物心ついた時から、水族館で働きたいと思っていました。それから専門学校に進み、いろんなところで実習や研修をさせてもらったなかで、東北サファリパークのショーに惚れてしまって。「動物の芸がすごい」だけでなく、単純に「おもしろい!」と思えるような、拍手よりも笑顔が溢れているショーだったんですね。人間も動物と一緒になって笑いを取りにいっている姿に憧れて、東北サファリパークに就職しました。全国の動物ショーと比べても、ショーの楽しさではどこにも負けないつもりでやっています。

命を繋いでいく幸せ

--- アニマルトレーナーというのは、具体的にどんなお仕事でしょうか。

私たちアニマルトレーナーは芸を教えるだけでなく、動物のお世話や様々な雑務も担当します。出勤したら、まず担当している動物の生存確認をして、一時間半ほどすべての獣舎、飼育場の掃除です。それが終わったらすぐに朝ごはんの準備。動物によって決められた量があるので、その分だけ餌となる魚の調餌(餌を作り、分けること)をします。そのあとはそれぞれショーの練習をしながら健康チェック。彼らを触って調子を確かめるなど、健康管理も私たちの仕事なんです。
そして、作業の合間を見ながらの餌やりや掃除。動物ごと、掃除は最低でも一日4回はおこないます。私たちの仕事の6〜7割は掃除といっても過言ではないですね。ここは雪深い土地なので、掃除と一緒におこなう雪かきも、大事な仕事のひとつです。

命を繋いでいく幸せ

人工保育の動物がいれば、並行して赤ちゃんのお世話もします。うちはペンギンの産卵も多い園なので、自分たちで育てた子がたくさんいるんです。出川さんもそのひとり。その子たちが成長して卵を産んでくれて、命を繋いでいけることは本当に幸せですね。

改めて振り返ってみると、私たちの仕事の半分以上は雑務の繰り返し。ふたを開けてしまえば、決して華やかな職業ではないんですよね。でも、命に深く携わっているので、動物が亡くなる時はもちろん悲しいけれど、生まれる瞬間に立ち会えた時はこの仕事をやっていてよかったと心から思います。ペンギンもアシカもアザラシも、うちの子たちは人懐っこくてとってもかわいい!親バカと言われてしまえばその通りなんですが(笑)。

扱いやすさとフィット感。どんなシーンにも使える愛用の手袋

--- 先ほどお仕事内容について伺いましたが、その中で手袋はどんな場面で使っていますか?

手袋は、ほとんどの仕事において欠かせません。餌である魚から手を保護したり、手荒れや防寒対策としてはもちろん、健康チェックの際に動物が動いてしまうこともあるので、滑ったりしないように。たとえばペンギンはクチバシでつついたり、犬のように手を甘噛みもしてくる。向こうとしては愛情表現なのかもしれませんが、こちらとしては痛かったりもするんです(笑)。

扱いやすさとフィット感。どんなシーンにも使える愛用の手袋

--- お使いの手袋について教えてください。

私は入社してから10年間、ずっと『ナイスハンド』シリーズの手袋を使っています。素手に近い使用感なので細かい掃除もしやすいですし、餌となる魚の張りの具合もチェックできる。あとは、飼育場に落ちているゴミなどを拾うこともあるので、指先の動かしやすさがいいですね。落ち葉や木くずなどでも動物が誤って飲み込むと命にかかわるので、サッと小さなものを掴めるのが嬉しいです。

柔らかくてフィットするのも気に入っています。本当に寒い時は、中に薄手の手袋をつけても大丈夫なくらい伸びがいいんです。それから、着脱しやすいのも大事なポイントです。とっさにはめることができて、急いで素手になりたい時にパッと外せる。動物の治療の際も、保定(動物の体をおさえること)するときは滑らないように手袋が必要なのですが、治療器具を扱ったり、補助したりする時は素手でおこなうので。つけ心地も気持ちいいし、どんなシーンでも使えるバランスのいい手袋だと思います。

どんなシーンでも使えるバランスのいい手袋だと思います

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